フィンランドは、Marimekko(マリメッコ)というファッションブランドを筆頭に、ArabiaやIittalaなどの陶器や北欧デザイン、独特なスタイルの建造物といった分野でも世界中の人々を魅了し続けているアートや芸術大国の一つです。
そんな国の首都ヘルシンキで暮らしている私ですが、そのようなアートや芸術の世界からは真逆の世界を生きてきました。現在進行形でいまだにアートへの感性は皆無です。
日々身に着けるものも、白やグレー、黒といった目立たない色ばかり、日本で重宝されている高級ブランド、人気ブランドなどは一切もっていなく、いたって地味なものが多いです。
こんな感じで、ファッションや芸術先進国に全く見合わない私ですが、日本にいた頃よりも日々の服選びの際に発生するストレスが圧倒的に少ないことをフィンランドに来て早々に実感し、今でも感じ続けています。
それはなぜなのか?
答えはいたってシンプルで、フィンランド人は他人が何のブランドの服を身に着けているのかを一切気にしないからです。あくまで、見た目の判断ではなく人としてどうなのかという部分を重要視している感じが強いです。
日本人も、そんなん誰も気にしてない!と思うかもしれませんが、少なくとも私の場合は、周りの目を多少気にしながら生きていました。(このブランドは安っぽくみられるかな?今人気のこのブランド品を一つくらい持っておくべきだよな…など)
そして、そこへのストレスは意外にも少なくありませんでした。
もちろんフィンランドでも、最低限の場所や機会をわきまえて失礼のないように服選びはしていますが、本当の意味で誰も私のことなんか気にしていないという風に生活することができています。
また、フィンランドでは表現の自由が日本よりも明らかに進んでいます。
街を歩いていても、個性抜群な服装や化粧をして歩いてる人たちが多いです。もちろん彼らに対して特別なリアクションをする人はいません。
そのため、様々な服装や見た目をしていて当たり前、髪色や肌の色が違うことが前提な社会のため、一つの物差しでファッションの良し悪しを決めつけること自体が不可能なのです。
そんな社会の風潮も相まって私はフィンランドでの生活に心地よさを感じています。
(もちろんフィンランドだからと言って何でもしていいわけではありません。ルールはもちろん存在するし、度が過ぎると社会から嫌な目で見られます。しかし、真の意味で違いがあって当たり前ということが社会にも落とし込まれている。そこに心地よさを感じているということです。)
今後もフィンランドについて、私の感じる何気ない日常の一幕を発信し続けます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。