【内山竣太選手 寄稿】妻の両親を下の名前で呼べない私

【内山竣太選手 寄稿】妻の両親を下の名前で呼べない私 寄稿
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フィンランド人の妻と結婚して以来、妻の両親のことを下の名前で呼ぶことがまだ出来ていません。いつになったらできるようになるのか、まだまだ先のことになってしまうかもしれません。

日本では結婚した際に相手方の両親を呼ぶ方法として、「お義母さん・お義父さん」「~のお義母さん・~のお義父さん」などと呼ぶのが一般的です。

その他の多くの場面でも、立場や年齢が上の人に対しては敬語で話し、様々なルールのもと会話が成り立ちます。

しかし、日本ではまず考えられませんが、基本的に職場の上司や先輩、結婚相手の両親までもを下の名前で呼び捨てにするのがフィンランドの普通です。

日本のような強い「先輩後輩」「部下とボス」のような関係性がフィンランドではあまり見られません。これは私にとってサッカー現場にも起こっていることなので馴染み深いです。

実際に一選手である私や、10代の選手たちですら監督やスポーツダイレクターという立場の人たちのことを呼び捨てにしています。

しかし、結婚相手の両親までもを呼び捨てにする人生が来るとは思いませんでした。

これについて妻に聞いてみたところ、「今はまだ慣れていないだろうし、いきなり呼び捨てにできないのはすごいわかる。」とは言ってくれつつ、

「いつまで経っても堅苦しい呼び方を続けていると、それはそれで自ら彼らに対して壁を作っているというような捉えられ方をされかねないから、できるのであれば下の名前で呼んだほうが良い。」と言われました。

もちろん、これは個人ごとで受け入れ方や感じ方が違うので、私が一生「お義父さん」「~のお義母さん」と呼んでいても妻の両親は何も気にしないかもしれません。

しかし、フィンランドの文化に触れ続けていたり、妻の言葉を聞くと間違いなく、妻の両親のことは下の名前で呼ぶべきだと思っています。

少し話が脱線してしまうのですが、

私がフィンランドに来た初年度、25歳だった私に対し10代のフィンランド人選手たちはもちろん呼び捨てでした。それだけではなく、平気で頭を叩かれたりするようなじゃれ合いも日常茶飯事でした。

もちろん最初は驚きましたが、全く嫌な感じがしなかったのです。

理由は明白で、彼らは少し雑に見えるようなスキンシップをすると同時に、いざという時には、サッカー選手として、人として私のことをリスペクトしてくれてるのが伝わっていたからです。

要するに何が言いたいかというと、呼び方はもちろん大事なのですが、それよりもその人に対し敬意とリスペクトを持ち接する。

当たり前ですがこれが結局1番大事なんだと思います。

とは言いつつ、妻の両親のことを呼び捨てにするのはまだ少し先になりそうですが、いずれチャレンジしてみます。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

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