2025年3月7日にフィンランド人の妻と法的に結婚をし、週明けであった翌週11日に移民局へ出向きパートナービザ申請が始まりました。
それと同時に7か月半に及んだ移民局との戦いが幕を開けました。
結論から先にお伝えすると、約7か月半後の10月27日に、申請が受理されたとのメールが届き、今回の移民局との戦いに幕を下ろします。
先日の note にて申請が受理されたことをシェアさせてもらっているので興味のある方をこちらもご覧ください。

文字にしてみるとすごい短いように感じますが、この間に私のサッカーシーズンが開幕もせずに終わったことを始め、他のビザも申請したこと、すでに購入済みだった航空券が無駄になってしまう恐れがあったことなど、実際に経験してみないと知りもしなかったことが盛りだくさんでした。
今回の note では、この7か月半の間に起ったこと、実際に起こした行動などのリアルを皆さんにシェアしたいと思います。
フィンランドでの結婚に必要なプロセス
フィンランドでの結婚の申請に必要だった書類や方法、手順についてはこちらのブログにてシェアしているので興味のある方はご覧ください。
このブログ内にもありますが、結婚申請プロセスにおいて最も重要なことは戸籍謄本などといった必要書類を事前に準備しておくことです。
私の場合、それらを日本から取り寄せる必要があったため数週間の時間ロスがありましたが、それさえなければもっとスムーズに結婚手続きを行うことができるでしょう。
移民局へのパートナービザ申請
移民局への申請に関しての必要書類やプロセスに関しては、基本的にフィンランド移民局の公式サイト「 enter finland 」にて英語で全て載っています。
上記のリンクや、Residence permit application for a spouse of Finnish citizen などと検索していただければ必要ページにたどりつきます。
法的に結婚せずとも事実婚のような形や、カップル間にすでに子供がいる場合、ある一定期間以上交際していてそれらを証明する写真や書類などがある場合など、様々なケースでの申請が可能になっているのがグローバル社会の面白いところでもあります。
私の場合、法的に結婚したケースでの申請だったため、出会いや馴れ初め、結婚に至ったわけなどを記入する欄もありました。詳しく記入したほうが信憑性が増すとのうわさを聞いたことがあったため、出会い方から最初に待ち合わせをした駅の名前、引っ越し先などといった詳細まで全て記入しました。
また、こちらも信憑性や信頼度を少しでも高めるため、英語ではなく妻の助けにてフィンランド語記入にしました。
このようなできる限りの準備をし、なるべくい早くビザを取得できるよう願っていましたがそんな簡単に事は進みませんでした。
ここからが特に長かった
冒頭にもある通り、ここまでのプロセスは3月11日にすべて終えており、ここからはただひたすら待つことしかできませんでした。
事前にこちらのパートナービザに関しては、最短で数週間、最長で9カ月かかるということを織り込み済みでしたが、時が経つにつれその不安は増すばかりでした。
というのも、実際に日本人ではありませんが、他の国籍のパートナービザ申請者がほんの数週間や数カ月で受理されたケースをいくつも耳にしていたからです。
また、プロセスが全部で下記の写真の通り4段階あるのですが、このプロセス1 waiting for processing から一向に動かなかったのも大きな不安材料でした。(結局受理された当日10月27日朝までプロセス2に進むことはなかった)

まさかのワーキングホリデービザ申請
上記のパートナービザが一向に動かず、いつ受理されるかの予想すら立てれなかったため、いろいろな可能性を模索した結果ワーキングホリデービザも同時に申請する運びになりました。
ここにきてまさかのワーキングホリデービザを申請した理由は大きく3つありました。
1つ目は私と同じような日本人サッカー選手達がフィンランド到着後にワーキングホリデービザを急遽申請し、取得までわずか数日や数週間というケースを多数見てきたこと。
2つ目はワーキングホリデービザの場合、3ヶ月以内に移民局側が受け入れるか否かを決断しなければいけないという法律があること。つまり遅くても3ヶ月でビザをもらえるということ。
3つ目はパートナービザや他のビザとの同時申請が可能でお互いのビザ状況が影響を及ぼすことはない。
上記3つの理由により申請しない理由はないなとのことで4月中旬に申請しました。
しかし、結果から言うと現在これを書いてる11月5日の時点でも未だにワーキングホリデービザはプロセス2の段階で6ヶ月以上進展がないままです。
そのため1年のみ有効の救済措置であるワーキングホリデービザのはずだったものの、こちらも全く意味なく、サッカーのシーズンを棒に振ることになった形になりました。

結局届くことのなかったワーキングホリデービザに関しては、現在キャンセルする方向で動いており、既に手続きも終え、キャンセルが受理されるのを待っている状況です。
幾度にも及ぶ問い合わせメールや電話
この7ヶ月半の間もただ待っていただけではなく、定期的に特別フォームからの問い合わせメールや、移民局への電話などを妻に手伝ってもらいながら行っていました。
というのも、先ほど書いた通りワーキングホリデービザについては、定められてるルールとして遅くとも3カ月以内に受け入れるか否かを通知しなければいけません。
しかし、移民局からその旨に関する通知は一切来ていないのが現状です。
それについて幾度も問い合わせていたのですが、それに対する彼らの回答はいつも同じで、「今までとは比べ物にならないほどのビザ申請者で溢れかえっており、学生ビザから優先的に対処している。そのため、今回に限り例外的な対処時間が必要。順次対処しているから待っててほしい。おそらく1カ月ほどで受理されるだろう。」との回答を毎回もらいました。
(何度問い合わせても毎回1カ月ほどだろうと言われ続けていたため、最後の方はそれらの回答は気にせず、とりあえず彼らにプレッシャーをかけ続ける作業になっていた)
パートナービザに関しては、最長で9カ月かかることが公式に明記されているため、それ以前の段階で抗議するようなメールは送ることができませんでした。
しかし、私のケースの場合年末年始の日本帰国までになんらかのビザを手にしていないとフィンランドへの再入国ができないという状況でした。
というのも、フィンランド滞在用のビザをフィンランド入国後に申請した場合、なんらかの決断が下されるまではフィンランドを離れてはいけないというルールがあり、母国への急用などでの帰国は許されるものの、フィンランドへの再入国は許されていないのです。
私たちは日本帰国の日程を12月23日と決め、すでに往復の航空券もかなり前に購入していました。パートナービザ申請日から数えると、9カ月と2週間弱。ビザ申請にここまで時間がかかることを想定しておらず、もし仮に定められている期限の9カ月を少しでも超えてしまうようなことがあればアウトでした。
最悪の想定として、日本へは妻と二人で行けるものの、フィンランド再入国の際に妻が一人になってしまうことが現実味を帯びつつある雰囲気でした。
(妻はすでに私の分の片道航空券が無駄になるのと、一人でのフィンランド帰国を覚悟していたそう)
このような状況説明や、ここでシェアすることはできませんが、私たちの個人的な事情により、ビザの取得が遅れることが許されない状況と証拠などを提出して、パートナービザに関してもプレッシャーを与え続けていました。
結局これらの甲斐があったのかなかったのかは定かではありませんが、最後にメッセージを送った日の翌週にパートナービザが受理されました。
もちろん問い合わせメールや電話に関しても、妻の助けにより全てフィンランド語で行いました。
まとめとアドバイス
今回のパートナービザとワーキングホリデービザの同時申請、過去のビザ申請の経験から、ビザ申請の際にはとにかく時間には有り余るくらいの余裕をもつこと、必要になるかもしれない書類などは事前に念のため持参することを強くお勧めします。
当たり前のように聞こえますが、このような書類関係は早めの準備と早めの申請に尽きると改めて実感しました。
あとは、公式サイトの情報のみに頼らず、実際の経験者や現地在住、そのような現地サポートなどを専門にしている人から情報を得ることも大事になります。
実際に日本語はもちろん、英語やフィンランド語でもたくさん下調べをしました。移民局にも当時の私の状況を詳しく説明したうえで、最善のビザは何かとの助言を求めました。
しかし、結果的にパートナービザの申請に関する移民局側からの助言には間違いがあったこと、公式サイトに載っているワーキングホリデービザの申請に要する期限も例外的措置が取られているなど、当事者にならなければわからないことだらけでした。
下記、参考までに私が過去に申請したビザの種類とそれぞれに要した時間
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パートナービザ ーーーーー 約7か月半
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労働ビザ ーーーーーーーー 約6か月
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アスリートビザ ーーーーー 約2~3か月
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ワーキングホリデービザ ー 数日のケースから間もなく7か月経つが受理されないケースも
これらはあくまで私のケースになりますが、国籍や職業、社会情勢やタイミングなどによってもかなり要する時間には違いが出てきます。
このようなビザ・滞在許可証問題は多くの人にとってあまり縁のなく、今後も関わることのないことだと思います。そのため、note に書いたとしてもあまり見られることはないのかもしれません。
しかし、私が今回や過去のビザの申請で経験したことや、普段あまり表に出ることのないリアルな部分をお伝えできるのも、勝手ながら現地に長く滞在する者の務めだと思っています。
文字でお伝えするのが難しかったり説明に至らない点も多々あると思うので、何かフィンランドについて質問などあれば気軽にメッセージなどを送ってください。できる限り妻とともに全力でお答えします!
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
